防災用の自家発電機

緊急停電用の自家発電装置というものがあります。それはどうしても電力を必要とする施設などに備わっている設備です。あくまでも「緊急用」で、常に使い続けるようなものではありません。

それは家庭用の太陽光発電や風力発電のようなものではありません。それは「燃料」を用いた火力発電に近いものです。ですから、緊急用の発電設備を備えているということは、同時に「燃料」も備蓄しているということになります。燃料を備蓄しているということは、その燃料の備蓄量が稼働時間の限界ということになります。

どのような施設がそのような緊急用の発電装置を備えているかというと、それは人の命を預かる医療機関がまず挙げられます。現代医療はコンピュータの支えなくしては成り立たないことも沢山あり、コンピュータがあるから保たれている命も沢山あるのです。病院では何をするにも電気が必要です。手術の際の明かりひとつをとってみても、電気がなくては存在できなのです。そして、明かりがなければ手術はできないのです。そのような「命の現場」では、緊急時こそその機能を保たなければいけません。たとえ災害が発生した現場であっても、機能しなければいけないのです。そのようなことを考えると、何においても「電力の確保」を考えなければいけないでしょう。

そして、次に緊急発電装置を備えている場所は「サーバー設備」です。現在のビジネスでは「電子データ」というものは「資産」です。個人の貯蓄のデータ、企業の資産のデータ等、「データ」が存在するから成り立っていることが多々あります。それは個人レベルでは実感できないかもしれませんが、事実そうなのです。電子的に社会が停止するだけで、世の中は大混乱に陥ります。そのようなことを避けるため、サーバー設備は災害に対してとても慎重に対策をとっている場合が多いのです。自家発電機に加え備蓄燃料、さらにはその燃料が尽きた際の仕入先に至るまで配慮しているケースが多いのです。世の中を司る「データ」の物理的な保管場所、私たちの社会の生命線とも言えるのが、このサーバー設備です。何気なくインターネットにアクセスした際、私たちは厳重に守られたサーバー設備の、ひとつのサーバールームにアクセスしているのかもしれません。自分のクレジットカードのデータを参照する際も、自分の預貯金のデータを参照する際も、厳重に守られたあるサーバールームにアクセスしているものなのです。

このような設備に設けられている発電設備は、あくまでも「緊急的なもの」です。それだけでは長く持たないことがほとんどです。平均すると約3日間は、それぞれ稼働できると思われますが、それ以上はそれぞれの設備によるでしょう。どちらにしても「供給してもらうこと」が大前提であることに変わりはありません。そして、電気の供給がなくなってしまっては社会が混乱するということは間違いありません。私たちはそれぞれ当たり前のように電気を使っています。停電した際は「停電したが、そのうち復旧するだろう」と考えるものです。ですが、それらの施設では「いつか復旧するだろう」ではいけないのです。「常に稼働していなければいけない」という責任があるため、厳重な対策をとっているのです。

 
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